タクシー対配車アプリ、法廷闘争が長期化へ

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ホーチミン市のタクシー最大手ビナサンによる配車アプリ「グラブ」への民事訴訟が一時延期となりました。既存企業と新興サービスの闘いは長期化しそうです。

ホーチミン市人民裁判所は3月7日、1カ月前に始まったアインズオン・ベトナム(ビナサン)が損害賠償400億ドン(2億円)を求めてグラブタクシー・ベトナムを訴えていた裁判について、証拠の追加収集を目的に休廷を決定した。
裁判所は、ホーチミン市交通運輸局や計画投資局、交通運輸省による追加の証拠や資料収集が必要と判断した。ビナサンのチュオン・ディン・クイ副社長はメディアに、「グラブタクシーは運転手名簿などに関する十分なデータを提出しておらず、休廷はやむを得ない」とした上で「裁判が長引き、とても疲弊している」とつぶやいた。しかしグラブタクシー側は、期限ぎりぎりの7日午前7時40分に出廷し、証拠資料を提出したとして延期の決定に動揺を隠しきれない。
7日の法廷では、グラブタクシーがベトナム進出後の市場の変化や損害額に関する資料をビナサンが追加提出できるよう裁判の延期を決めた。
同日の審理で、ビナサンは証拠を提出し、グラブタクシーが各種の法令に違反していると訴えた。ビナサンの弁護士によれば、グラブタクシーの事業認可はソフトウエア・アプリケーション業でサービス業ではない。しかし実際にはグラブタクシーが運賃を設定して徴収し、ピーク時の運賃を調整しているのは不当だという。
ビナサン側は、グラブタクシーは法令違反の疑いがあると指摘している。営業開始からの3年で累積赤字は9380億ドン(44億円)と資本金の4.7倍に上る。ホーチミン市内に1万2000台の契約車両があるが、95億ドン(4400万円)しか納税していない。「グラブタクシーには特別税務調査の必要がある」と訴えている。
一方でグラブタクシー側は、裁判所にビナサンの要求の却下か、裁判の打ち切りを求めている。グラブの弁護士は、「納税と賠償は別の問題」と主張している。納税のほかに損害賠償を求めるためには、ビナサンは追加の資料を提出し、「グラブの法律違反、ビナサンの直接的な損害、法令違反と損害の相関関係」を証明するべきと反論している。
グラブの事業認可の問題については、認可は「交通運輸省の所管」と指摘。損害賠償を求めるのであれば「グラブに試験稼働を認めた交通運輸省を訴えるか、行政訴訟を起こすべき」と反論している。
さらにビナサンが被ったと主張する400億ドンの損害も、調査結果を当局が認めているわけではなく、損害の根拠とならないとしている。
(3月7日付Zing)
https://news.zing.vn/tam-dinh-chi-vu-vinasun-kien-grab-doi-boi-thuong-40-ty-post824148.html