政府幹部の「お屋敷」に高まる疑惑

政府幹部やその親族が保有する「お屋敷」に対する市民の関心が高まっている。広大な不動産を取得できたのは、職権を乱用した不正蓄財によるものではないかと疑いの目が向けられており、高級公務員の保有資産に対する監視を高めるべきとの論調も出ている。
ホーチミン市ビンチャイン郡では、中央銀行の前副総裁、グエン・フオック・タイン氏のわずか22歳の娘が、2300平米の敷地に屋敷を建てていることが話題になり、ビンチャイン郡人民委員会は不動産の取得過程を調査して公表する方針を先月下旬に決定した。
同じくホーチミン市ホックモン郡では天然資源環境省のブイ・カック・トゥエン元副大臣が広さ7000平米の邸宅を所有しているとして憶測を呼んでいる。
一連の不正蓄財疑惑の発端となっているのが、イエンバイ省の天然資源環境局長が妻名義で所有していた邸宅や資金の申告漏れ事件だ。政府調査部は10月に不正を認定し、ファム・シー・キー局長は解任されている。局長は省共産党トップのファム・ティ・タイン・チャー書記の弟であるだけに今後の行方が注目される。
幹部公務員は毎年、資産申告を義務付けられているが申告内容に対するチェックが働いておらず、汚職による蓄財が防げていない。このため一部ベトナム・メディアは、幹部公務員の資産に対する監視を強化するべきと主張している。ただそもそも不正をしなくて済む仕組み作りも必要だ。16年の首相の月給も約660ドルとされる。公務員制度改革がなければ、汚職摘発や資産公開の強化も鼬ごっこに終わってしまう。