ディンラタン氏「前首相が指示」再び証言

「出資は首相の承認を受けた」。オーシャンバンクに対するペトロベトナムの不正な出資に関する裁判で、ペトロベトナム会長だったディン・ラ・タン被告が、グエン・タン・ズン首相(当時)の関与を明言した。ウオッチャーの間では、「タン被告の証言が認めらられれば、ズン氏の起訴もあり得る」との指摘も出ている。
ペトロベトナムは2008年にオーシャンバンク株式の20%を3500万ドルで取得するも2015年にオーシャンバンクが経営難で国有化され、全額損失となった。裁判では、オーシャンバンクへの出資の責任が争点となっている。しかし元会長としての責任を問われたタン被告は、「(首相の)指示があったと記憶している」と釈明した。
タン被告が前首相の管理責任を示唆するのは2回目。1月にはペトロベトナムが進めていたタイビン第2火力発電所プロジェクトに絡む裁判でも同様の証言をしている。発電所の建設請負会社としてペトロベトナム建設(PVC)を不正に指名したことについて「首相の決定」と述べたのだ。
既にタン被告はPVCの不正指名について禁錮13年の判決を下されており、オーシャンバンクへの不正出資でも最大19年の禁錮を求刑されている。だが「反腐敗」を旗印にするグエン・フー・チョン党書記長は、既にターゲットをその先に見据えている可能性が極めて高い。