ディン・ラ・タン氏、運輸相時代の責任論も

BOT(建設・運営・移転)方式により企業が整備した有料自動車道の料金に批判が高まっている。料金が高すぎる、もしくは料金所が多すぎるとの理由だが、批判は計画認可時の交通運輸大臣だったディン・ラ・タン氏を念頭に置いたものとする見方も浮上している。
ティエンザン省カイライではBOT方式で整備された12キロのバイパスがあるが、料金所は国道1号線上に設置されており、バイパスを利用しないドライバーまでもが最大で18万ドン(870円)の通行料を支払わなくてはならない。これに抗議した一部のドライバーが8月13日に故意に小額紙幣で料金を支払おうとして交通渋滞を引き起こし、運営企業が料金徴収を停止せざるを得ない事態に陥っていた。ティエンザン省交通運輸局は翌14日の会議で、交通運輸省に対してカイライ料金所の値下げを提案している。道路料金を巡る抗議は、ハティン省とゲアン省を結ぶ第1ベントゥイ橋でも今年初めに発生している。
5月の地元紙でも、規定上は料金所間の距離は70キロ以上と定められているにもかかわらず、全国86カ所の料金所のうち33カ所で規定された間隔を取っていないことが分かっていると報じられている。またそもそもの道路整備事業費も、当初の算定よりも安く仕上がっており、料金徴収期間が長すぎるケースも一部で発覚しているという。
こうした最近のBOTの有料道路料金を問題視する動きについて、8月14日付BBCベトナム語版BBCは当時の認可権者であったタン前交通運輸大臣をターゲットとした批判との見方を紹介している。実際、地元紙ではタン氏の大臣在任時と重なる2011~2015年に62件のBOT、BT契約がまとまったとしており、公然とタン氏の責任を問う業界関係者の意見を紹介している。
タン氏は交通運輸大臣の前職であるペトロベトナム会長時代の巨額損失の責任を問われて5月に党最高指導部の政治局から追い出され、ホーチミン市書記の地位も失ったものの、いまだ党中央委員にとどまる。だが運輸大臣時代の不祥事が追及されれば、10月頃に行われる次回の党中央委員会総会でさらなる処分が下される可能性が強まってくる。