ベトナム人工作員、ドイツで起訴

ドイツの検察当局は7日、47歳のベトナム人エージェント、ロン・N・H被告を起訴した。ペトロベトナム建設のチン・スアン・タイン元会長をベルリンで拉致した罪だ。
ベトナム公安から指名手配されていたタイン元会長は7月23日、亡命申請していたドイツで一緒にいた女性とともにティーアガルテン公園で拉致されたとされる。数日後、タイン氏はベトナム国営テレビに出演し、「自発的に帰国した」と告白しているが、ドイツ政府はベトナム情報機関による「主権侵害」として非難し、外交問題に発展していた。
検察当局によれば、ロン被告はチェコ・プラハでフォルクスワーゲンのバンをレンタルし、ベルリンまで運転した。そのバンにタイン氏らが詰め込まれた。車はまずベルリンのベトナム大使館に行き、女性はハノイに飛行機で送り返された。タイン被告は「どういう手段で帰国したのかは不明」だという。事件には「ベトナムの情報機関と大使館員、さらにロン被告を含む在欧州ベトナム人数名」が関与した。ロン氏は8月にチェコで逮捕されてドイツに送還されている。
AFP通信によれば、裁判日程は公開されていない。ただ裁判を通じて事件が明らかになれば、越独間の外交関係がこじれるリスクもあるだろう。またタイン氏は既に年明けに2つの裁判でどちらも無期懲役の判決を受けて上訴している。ロン被告の裁判とタイン元会長の上訴審は、批准が遅れているベトナム・EU間のFTAの行方にも影響する可能性がある。