国会開幕、閣僚人事の行方

10月24日、ベトナム国会が開幕し、グエン・スアン・フック内閣の改造人事が承認される。交通運輸大臣と政府調査部長が代わることになる。
交通運輸大臣については、チュオン・クアン・ギア氏がダナン市共産党書記に転出が決まったことに伴う。前書記のグエン・スアン・アイン氏は10月上旬、汚職などで更迭された。ギア氏の後任はソクチャン省のグエン・バン・テー党書記が最右翼だ。テー氏は2013年から2015年にかけて同省副大臣を務め、現在は党中央委員。モスクワ道路交通大学に留学経験もある。そのほかにベトナム航空の会長を務めたファム・ベト・タイン中央委員も候補に挙がる。
注目はファン・バン・サウ政府査察部長の後任人事だ。サウ部長の退任は「健康と家族が理由」と表向き発表されているが、サウ氏は経済畑が長く査察の経験は浅い。しかもグエン・タン・ズン前首相と近かったとも言われる。グエン・フー・チョン党書記長はズン政権期の汚職追及に力を入れていることから、今回の人事につながった可能性がある。
後任にはバクリエウ省のレー・ミン・カイ党書記が有力とされる。カイ書記は政府査察副部長を長く務め、チョン書記長の下で党による汚職摘発を進めるチャン・クオック・ブオン党中央検査委員長の側近とされる。
政府査察部は目立たないが、政府機関の監査を統括する重要部署だ。チョン書記長の勢力が掌握すれば、国営通信モビフォンによる有料テレビAVG株の不透明な買収といったズン時代の古傷に再びメスが入るともみられ、反汚職の行方を占ううえで重要な人事となる。