ダナン市トップの処分

ベトナム共産党の汚職摘発機関である中央検査委員会は9月18日、ダナン市共産党委員会のグエン・スアン・アイン党書記と市人民委員会のフイン・ドゥック・トー委員長による不正を認定し、党による処分を求めると発表した。中部最大都市のナンバー1と2が同時に処分されるという異例の事態が、同市で11月に開催するAPEC首脳会議を前に生じる見込みとなった。
中央検査委は、ダナン市の土地が企業に不法に割り当てられたとした。風光明媚なソンチャー半島の開発に絡み不正があったとみられる。ダナンでは先月、ペトロリメックス航空燃料ダナン支店の副支店長がトー委員長を脅迫する携帯メッセージを送ったとして逮捕された。副支店長はソンチャー半島に所有する別荘が立ち退きを強制されたことに腹を立てたと動機を語った。この供述が不正の調査につながったという。またアイン書記は企業から住宅2軒と車両1台を贈られたほか、南カリフォルニア大学のMBAの学位を詐称したとされる。
2人は10月上旬に開かれる党中央委員会総会で処分される見込みだ。既に党書記の後任候補としてファム・ベト・タイン・ベトナム航空元会長、チャン・トゥアン・アイン商工大臣、ファム・ベト・クオン・クアンナム省副書記、チュオン・クアン・ギア運輸大臣の名が浮上している。ダナン市はAPECを新たな指導部の下で迎えそうだ。
アイン書記もトー委員長も約200人の党中央委員。党中央委員は500人いる国会議員よりもさらに絞り込まれたエリート中のエリートだ。特にアイン氏は党中央検査委員長だったグエン・バン・チー氏を父に持ち、2015年10月にわずか39歳で市党書記に就いた若手の注目株だった。そのアイン氏が処分を受けるという状況は、最高指導者グエン・フー・チョン党書記長が推進する反腐敗運動の勢いを見せつけている。チョン書記長は7月、反腐敗闘争を「今やムーブメントになった」と語った。腐敗追及の標的は、まだまだ出てきそうだ。